丸亀城

まるがめじょう

丸亀城

Photo: Naokijp / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

日本一の「高石垣」と幽霊を斬った名刀「にっかり青江」の伝説

香川県にある丸亀城は、「石垣の名城」として全国の城ファンから絶大な人気を誇ります。空に向かって反り返るような美しい石垣は圧巻ですが、その裏には天才職人の悲しい伝説や、夜道を歩くバケモノを斬り捨てた恐ろしい名刀のエピソードが隠されていました。美しさとミステリーが交差する3つの物語をご紹介します。

基本情報

名称
丸亀城
読み
まるがめじょう
別名
亀山城・蓬莱城
所在地
香川県丸亀市一番丁
築城時期
1597年、1602年ごろに整備(諸説あり)
築城者
生駒親正・一正
現在の城郭
現存天守・大手門などの江戸時代の木造建造物と石垣が残る
文化財・指定
国指定重要文化財・現存12天守

01

日本一の「高石垣」の上にちょこんと乗る「ミニ天守」

丸亀城の最大の魅力は、山麓から山頂に向かって4段に重なる「総高約60メートル」の石垣です。 これは日本一の高さであり、上に行くほど垂直に反り返る「扇の勾配」と呼ばれるカーブは芸術的な美しさです。 しかし、その巨大な石垣を登り切った先にある天守閣は、なんと高さわずか約15メートル。江戸時代から現存する12の天守の中で「日本一小さい」のです。この凄まじいギャップは、幕府に遠慮して天守ではなく「御三階櫓(ごさんかいやぐら)」という名目でこっそり建てたからだと言われています。

日本一の「高石垣」の上にちょこんと乗る「ミニ天守」Photo: Toto-tarou / CC BY-SA 3.0 / https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/ / https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marugame_Castle01.jpg

02

天才石工・羽坂重三郎と「日本一深い井戸」の悲劇

この美しい石垣を作ったとされる天才石工・羽坂重三郎(はさかじゅうざぶろう)には、背筋の凍る伝説があります。 城主から「この石垣を登れる者はいるか?」と聞かれた重三郎は、「私なら尺の鉄棒を使えば登れます」と、見事に石垣を登り切って見せました。 しかし、城主は「こんな男が生きていれば、敵に寝返った時に城が危ない」と恐れました。 そして、城内にある深さ65メートル(日本一深いとされる)の井戸の調査を重三郎に命じ、彼が底に降りたところへ上から石を投げ落として暗殺してしまったというのです。 ※羽坂重三郎の暗殺伝説は、城の防衛機密を守るための「人柱伝説」の一種として語り継がれている伝承です。

天才石工・羽坂重三郎と「日本一深い井戸」の悲劇Photo: iPhone修理/カスタマイズパーツ販売… / Wikimedia Commons / CC BY 3.0

03

丸亀藩・京極家に伝わるバケモノ斬りの刀「にっかり青江」

丸亀城を治めた京極家には、とんでもない家宝が伝わっていました。それが名刀「にっかり青江(あおえ)」です。 昔、ある武士が夜道を歩いていると、ニッコリ(にっかり)と不気味に笑う女の幽霊が現れました。武士が刀で一刀両断して逃げ帰り、翌朝その場所を確認すると、なんと真っ二つに斬られた「石灯籠」が転がっていたのです。 幽霊ごと石を斬るほどの切れ味を持つこの妖刀は、柴田勝家や豊臣秀吉を経て丸亀藩・京極家の手に渡り、大切に保管されました。 ※にっかり青江は現在、丸亀市が所蔵しており、丸亀市立資料館などで特別公開されることがあります。

丸亀藩・京極家に伝わるバケモノ斬りの刀「にっかり青江」

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